身につけるだけで健康に。AppleWatch SEで出来る健康管理5選とSEを選ぶデメリットを解説。

現在販売されているApple Watchの中ではもっともコストパフォーマンスが高いとされているApple Watch SE
実際、どれくらい役に立ってくれるのか気になっている方、多いのではないでしょうか?

Apple Watch SEで出来ることはたくさんありますが、今回はその中でも「健康管理」というポイントにフォーカスを当てて、Apple Watch SEを購入すればどんなことが出来るようになるのか、生活の中でどう役に立ってくれるのかについて解説していきたいと思います。

現役医学生の視点でわかりやすく解説していきますので、健康意識を高めるためにAppleWatch SEの購入を検討している方はぜひご覧ください。

目次

AppleWatch SEで出来る健康管理

活動量の測定

身につけているだけで1日の活動量を測定出来る

まずはもっとも有名で分かりやすいであろう「活動量の測定」について。
Apple Watch SEを身につけることで、1日の活動量を測定することが出来ます。

活動量とは具体的には1日の消費カロリー・運動時間・立った回数のことで、これらのデータをApple Watch SEを身に着けているだけで自動的に測定することが出来てしまいます。測定された情報はiPhoneの「フィットネス」Appに記録され、後で見返すことが出来るので、自身が日頃どれくらい運動しているのか、あるいはしていないのかを数値化して把握することが出来ます。

記録されたデータはiPhoneで確認できる

また、1日の運動量の目標値を設定することが出来るので、運動に対するモチベーションを上げることも出来ます。
日常生活に運動を取り入れることは糖尿病や高血圧、脂質異常症などの生活習慣病の予防に対して非常に効果的で、日常生活の中である程度の運動量を確保することは健康を維持する上でとても大切なこと。

歳を取るにつれて活動量は必然的に減少してしまいますが、ある程度の運動量を確保することで筋肉量や心肺機能、その他様々な身体の機能を維持することが出来るというメリットもあります。

というわけで、Apple Watch SEを身に着けて活動量を測定することは、日常生活における運動量を把握する、あるいは日常生活に運動を取り入れて健康を維持するために非常に有用な機能であると言えるでしょう。



心拍数の測定

身につけているだけで心拍数も測定出来る

Apple Watch SEでは心拍数を測定することが出来ます。

心拍数とは、心臓が1分間に拍動した回数、つまり全身に血液を送り出した回数のことで、運動している時には心拍数が上がり、じっと安静にしていると心拍数は低くなります。また、緊張したり、カフェインを摂取したり、風邪を引いたり、ストレスがかかったりすることでも心拍数は上昇しますが、これらは正常な心臓の機能の範囲内で収まることが多く、心配する必要はありません。

ただし、極端に心拍数が高くなったり低くなったりした場合には何か心臓に異常がある可能性もあるため、そのような場合には医師の診察を受ける必要があります。そのような心臓機能の異常を、Apple Watch SEで見つけることが出来る場合があります。

測定された心拍数はiPhoneの「ヘルスケア」アプリやApple Watch上で確認することが出来るので、自身の心臓の状態を把握するために役立てることが出来ます。

環境音の測定

「ノイズ」Appで環境音の測定も

Apple Watch SEでは環境音の大きさを測定することも出来ます。
Apple Watchの「ノイズ」Appを使用することで、周囲の音の大きさを測定することが出来ます。

環境音を測定することが健康とどう関係するのかということについてなんですけれども、環境音が大きくなりすぎると音を聞く力である「聴力」に悪影響を与えてしまうことがあります。

音の大きさは「デシベル」という単位で表されるんですが、一般的に80dB以上の音、例えばオートバイや救急車のサイレン、ロックコンサートの会場内のような大きな音が発生している環境に長時間晒されてしまうと「騒音性難聴」と呼ばれる聴力の低下を来たしてしまうことがあります。

この騒音性難聴は一度発症してしまうと治療が難しく、聴力が回復しないこともある病気なので、発症してしまわないように騒音から耳を守り、予防することが大切です。

というわけで、Apple Watch SEで環境音を測定することは騒音から耳を守るという点で健康増進に貢献してくれると言えるでしょう。



睡眠管理

AppleWatchを装着していれば睡眠ログを取ることも出来る

続いて、Apple Watch SEでは睡眠時間の測定を行うことも出来ます。

これは夜中の身動きなどの身体活動の変動を分析することで睡眠時間を推定する機能で、測定された情報は「ヘルスケア」Appで確認することが出来るので、自分がどれくらい寝ているのかを把握するために役立ちます。

睡眠が健康にとって大切であることは誰もが知っていることだと思いますが、なぜ睡眠が必要なのかと聞かれると未だにはっきりしていない部分が多いです。ですが、体と脳の回復には必要不可欠な要素であり、自身の睡眠習慣を正しく把握し、規則正しいものにすることは健康維持にとって非常に重要であると言えるでしょう。

特に寝不足を感じている方にオススメの機能ですね。

転倒検出

転倒検出で万一の時も安心

最後にご紹介するのは「転倒検出機能」です。
Apple Watch SEでは、転倒したことを検知して自動的に通報してくれる機能が搭載されています。

この機能を利用するためには初めにいくつか設定をしておく必要がありますが、正しく設定しておけば万が一意識を失って倒れてしまったとしても、自動的に119番通報してくれます。

実際には転倒を検出したタイミングで通知が来て、大丈夫かどうかを確認してくれます。その通知に対して1分間反応がない場合、30秒のカウントダウンが始まり、同時に警告音が鳴ります。それでも反応がない場合に緊急通報サービスで自動的に119番通報が行われるという仕組みになっているようなので、誤作動で勝手に通報されることは起きにくいようになっています。

特に一人暮らしの高齢の方などは万が一の際に発見が遅れてしまうこともありえますが、Apple Watch SEを装着していればそのような心配を少しでも減らすことが出来るのではないでしょうか?

Apple Watch SEを選ぶデメリット

最新の機種と比較すると価格も機能を抑えられているApple Watch SEですが、これらの主要な健康管理機能は搭載されているので、Apple Watchを使って健康管理を行いたいという方には十分オススメできる製品です。

ですが、最新のApple Watch Series 7と比較するとApple Watch SEには搭載されていない健康管理機能もいくつかあります。
ということで続いては、最新のApple Watchでは出来てApple Watch SEでは出来ないAppleWatch SEを選ぶデメリットについて健康管理という観点から解説していきます。

心電図は測定できない

AppleWatch SEでは心電図が測定できない

Apple Watchの目玉機能の一つである心電図の測定ですが、Apple Watch SEでは心電図を測定することは出来ません。

Apple Watch Series 4以降のApple Watchでは電気心拍センサーと呼ばれるセンサーが搭載されているため心電図を測定することが出来ますが、Apple Watch SEにはこの電気心拍センサーが搭載されていないんですよね。

Apple Watchで心電図を測定できると「心房細動」と呼ばれる心臓の病気を早期に見つけること出来る可能性があります。心房細動とはいわゆる「不整脈」の一種で、心臓が血液をうまく全身に送り出せなくなり、動悸がしたり血管内に血栓と呼ばれる血液の塊が出来やすくなって血管が詰まってしまうこともあるような疾患です。

この心房細動という病気は発症していても大きな影響が出ずに気が付かないこともありますが、放置していると血栓が脳やお腹の血管に飛んで詰まらせてしまうこともあるので、なるべく早期に発見して適切な治療を受けることが大切です。

そんな心房細動をApple Watch SEでは見つけることが出来ないというのが大きなデメリットの一つだと思います。

また、将来的にApple Watchの心電図アプリの性能が向上して他の不整脈や心疾患を見つけられるようになったとしても、Apple Watch SEではその恩恵を受けられないというのがかなり残念なポイントかなと思います。



血中酸素濃度を測定できない

AppleWatch SEでは血中酸素濃度の測定も出来ない

Apple Watch Series 6以降で搭載された血中酸素濃度の測定機能ですが、これもApple Watch SEでは利用することが出来ません。

Apple Watch Series 6以降のApple Watchでは光学式心拍センサーが再設計されたことで血中酸素濃度を測定できるようになったんですが、Apple Watch SEに搭載されている心拍センサーでは血中酸素濃度は測定できないんですよね。

血中酸素濃度が測定できることは肺や心臓が正常に機能しているかどうかを確認するのに有用ですが、血中酸素濃度が低下してくると息苦しさや体の怠さを少なからず感じることになるので気が付かないということはあまりないと思います。ですが、息苦しさや体の怠さの具体的な度合いを血中酸素濃度を測定することで確認できる可能性があるという点では、血中酸素濃度が測定できることによるメリットは大きいと言えるでしょう。

その点、Apple Watch SEでは血中酸素濃度を測定することは出来ないので、これは残念なポイントの一つであると思います。

AppleWatch SEで健康管理、はじめよう。

ということでいかがでしたでしょうか?
Apple Watch SEの健康に関する機能を5つと、Apple Watch SEでは利用できない心電図や血中酸素濃度の測定について解説させていただきました。

一部利用できない機能もありますが、それでも健康意識を高めたり健康的な生活を送るためにApple Watch SEは非常に有用なデバイスであると思います。特に価格も抑えめで購入しやすく、必要十分な機能を備えているAppleWatch SEは、これから初めてAppleWatchを購入してみようと思っている方に特にオススメしたいアイテムでもあります。

ぜひこの記事を参考に、今回ご紹介した5つの健康管理をApple Watch SEを購入して実践してみてはいかがでしょうか?

この記事の反響が良ければ、AppleWatchを活用してより健康的な生活を送るための活用方法などについて、また記事を書いてみようと思います。お楽しみに〜。



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