X-S10かa6400かZV-E10、どのカメラを買えば良い?結論、X-S10がオススメです。

Twitterを眺めていたら、こんなアンケートが流れてきました。

「カメラ買うなら、a6400/ZV-E10/X-S10のどれにする?」

確かにこの3機種はすべてAPS-Cサイズのイメージセンサーを搭載しており、価格帯も比較的似ているので、もし初めてカメラを買うというような方であれば、どのカメラを買えば良いか迷うような気がします。

僕はa6400とX-S10を約1年間所有したことがあり、ZV-E10は一時期購入を検討していて実機を何度も眺めに行ったことがあります。
そんな僕に言わせると、この中で購入するべきカメラは間違いなくX-S10だと思います。

この記事では、a6400/ZV-E10/X-S10の3機種をざっくり比較しつつ、どうしてX-S10をオススメするのかについて解説していきます。

カメラ選びで悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。

目次

a6400 vs ZV-E10 vs X-S10

価格

この3機種はどれもAPS-Cサイズのイメージセンサーを搭載しているミラーレス一眼カメラですが、価格に少し差があります。

現在の販売価格はボディのみで

  • a6400:約11万円
  • ZV-E10:約7万円
  • X-S10:約11万円 (価格コム調べ、2022/12/28)

となっており、ZV-E10が一回り安い価格設定となっています。

また、a6400は中古なら9万円前後で購入できますが、X-S10は中古でも10万~10.5万円程度とあまり値下がりしていません。

なので、価格面で比較すればX-S10>a6400>>ZV-E10と考えて良いでしょう。

バリアングルか、チルトか

この3機種の中で違いが顕著なのが、背面液晶の仕様です。

ZV-E10とX-S10はバリアングルモニターですが、a6400はチルト液晶となっています。

バリアングルモニターとは、液晶が横に開いて角度を360度自由に変えることが出来る液晶であり、カメラで自分を撮影したりマイク端子との干渉を避けることが出来るという点で動画撮影に向いている液晶だとされています。

対してチルト液晶は、液晶が持ち上がることで約180度回転させることが出来る液晶であり、レンズとの光軸のズレが起こらないため構図が取りやすく写真撮影の際に扱いやすいです。

ただし、a6400の場合は液晶を180度チルトして自撮りをしたときにカメラのホットシューと干渉してしまうため、ホットシューに取り付けるショットガンマイクなどのアクセサリーとの相性は悪いです。

このことから、ZV-E10とX-S10はどちらかというと動画撮影向き、a6400は写真撮影向きの仕様になっていると言えます。

ファインダー、内臓フラッシュの有無

ZV-E10は他の2機種と比較すると価格がかなり抑えられていますが、本機種には電子ビューファインダーや内臓フラッシュが搭載されていません。

ファインダーは日差しの強い日中の撮影等で背面液晶が見づらい場合に液晶を確認するのに役に立ちますし、写真撮影における撮影体験も全く異なるものにしてくれます。

内臓フラッシュは光量の足りない夜間の写真撮影等で光量を確保するのに役立ちます。

これらの機構が搭載されていないことから、ZV-E10での写真撮影における使用感は他の2機種よりも劣っていると言えるでしょう。

サイズ・重量

持ち運んで撮影することも多い場合、カメラのサイズ感や重量は大きなポイントの一つとなります。

本体重量は

  • a6400:403g
  • ZV-E10:343g
  • X-S10:465g

本体サイズは

  • a6400:120mm×66.9mm×49.9mm
  • ZV-E10:115.2mm×64.2mm×44.8mm
  • X-S10:126mm×85.1mm×65.4mm

となっており、サイズ・重量ともにX-S10>a6400>ZV-E10となっています。

実際の使用感では、ZV-E10とa6400ではサイズや重量の差はそこまで大きく感じませんが、X-S10は一回り大きい印象を受けます。

それでもフルサイズのイメージセンサーを搭載したカメラと比較すれば圧倒的にコンパクトではありますが、心配な場合は一度家電量販店などで実機を確認しておくことをオススメします。



マウントとレンズ

ZV-E10とa6400はSONY製のミラーレス一眼カメラであり、共にαマウントのレンズを取り付けることが出来ます。

ZV-E10とa6400はともにソニー製のミラーレス一眼カメラであり、Eマウントのレンズを取り付けることが出来ます。

対するX-S10は富士フイルム製であり、対応マウントはXマウントとなっています。

レンズの価格はピンキリですが、APS-C対応レンズであればEマウントでもXマウントでも価格差はそれほどありません。

強いて言うならEマウントの方がサードパーティ製のレンズが豊富ですが、最近ではXマウントに対応したサードパーティ製のレンズも多数発売されているので、どちらのマウントを選んだとしてもレンズラインナップで困ることは少ないと思います。

特にSIGMAから扱いやすい標準ズームレンズがEマウントでもXマウントでも販売されているので、困ったらこちらのレンズを購入するのがオススメです。

手振れ補正

ZV-E10とa6400は本体に手振れ補正機構を搭載していませんが、X-S10は6段のセンサーシフト式手振れ補正機構を搭載しています。

手振れ補正機構が搭載されていることで、手持ちでの写真撮影時の手振れを軽減することが出来ますし、動画撮影時にもブレの少ない映像を撮影することが出来ます。

ZV-E10は動画撮影時のみ使用できる電子手振れ補正機能を搭載しているため、自撮りなどで安定した映像を撮影することが出来ます。

a6400は手振れ補正機能を全く搭載していないため、ブレについては常に気を使って撮影する必要があります。

手振れ補正機能は撮影体験に大きく影響する部分でもあるため、この点ではX-S10が圧倒的に優れていると言えるでしょう。

AF性能

オートフォーカス(AF)は被写体にピントを自動で合わせてくれる機能ですが、このAF性能は富士フイルムよりもソニー製のカメラの方が優れているとされています。

実際に使用してみても、a6400では安定して被写体を捉えていることが多いですが、X-S10では動画撮影時にピントが迷ってしまうことが少し多いと感じました。

またピントが合うまでの速度もソニー製のミラーレス一眼カメラの方が速いため、動く被写体を撮影する場合などはX-S10よりもZV-E10やa6400の方が有利だと言えるでしょう。

ただし、X-S10でもAF性能が悪すぎるというわけではないため、素早く動く被写体を撮影する予定でなければあまり気にしなくて良い部分だと思います。



操作性

操作性は各機種でかなり大きな違いがあります。

ZV-E10では大きな動画用録画ボタンとRECランプ、ズームレバーを搭載しており、動画での操作性がほかの2機種と比べて良いです。
また、内臓マイクが大きめで音質が良く、ウインドスクリーンも同梱されているため外での撮影でも音声を綺麗に収録することが出来ます。

a6400はモードダイヤル式で撮影モードを変更しやすく、チルト液晶を搭載しており写真撮影での光軸ズレを気にする必要がありません。

X-S10はグリップが大きくて握りやすく撮影時にしっかりと構えることが出来る点や、モードダイヤル式でISO感度・Qメニューボタンを搭載しており設定の変更が容易、後述するフィルムシミュレーションの切り替え専用ダイヤルで色味の調節も簡単に楽しめる点、動画と写真で撮影設定を分けることが出来る点など、操作性にはかなり優れています。

ZV-E10はVlogcam

ZV-E10はVlogcamとして販売されており、その名の通りVlogの撮影に特化した機能を搭載しています。

被写体を近づけた際に素早く手前の被写体にピントを合わせる商品レビュー用設定や、自撮りで肌を綺麗に見せる美肌効果設定、録画中にきちんと録画出来ていることを示す赤枠表示機能など、YouTubeなどでの動画投稿を目的に動画を撮影する際に役立つ機能が多く搭載されています。

これらの機能は他の2機種には搭載されていないため、ZV-E10を選ぶ大きなポイントの一つだと言えるでしょう。

フィルムの色を再現する「フィルムシミュレーション」

X-S10にはフィルムシミュレーションという機能が搭載されています。

これは富士フイルム独自のフィルターのような機能で、フィルムカメラで撮影したかのような色味で写真や動画を撮影することが出来ます。

本来であれば撮影した写真を好みの色味に編集するにはパソコンなどに取り込んで色編集をする必要がありますが、このフィルムシミュレーションを使用すれば撮って出しでエモく雰囲気のある色味の写真を撮影することが出来ます。

この機能は富士フイルムのカメラにしか搭載されていないため、X-S10を選ぶ大きなポイントの一つだと言えるでしょう。

どのカメラを買うべき?

ここまでの話を元に、それぞれのカメラについてどのような人が購入するべきなのか、個人的な見解をまとめていきます。

ZV-E10

ZV-E10を購入するべき人は

  • なるべく安く済ませたい
  • コンパクトで持ち運びやすい方がいい
  • 動画メインで写真はついで程度
  • APS-Cの画質で手軽にVlogを撮影したい
  • 商品レビュー用設定や美肌効果モードを使用したい

このような方にオススメのカメラだと思います。

特に今回の3機種の中では圧倒的に価格が安く、購入しやすいカメラだと思います。

APC-Sサイズのセンサーで画質も良く、操作性も簡単で扱いやすいためYouTubeで動画投稿を始めたいカメラ初心者の方などは満足できるカメラなのではないでしょうか。

a6400

a6400を購入するべき人は

  • ソニーの色味で写真を撮影したい
  • 動物や子供など素早く動く被写体を撮影したい
  • バリアングルよりもチルト液晶が良い
  • 動画撮影にはそれほど興味がない

このような方にオススメのカメラだと思います。

a6400は写真撮影に特に向いているカメラだと思います。

ソニーのAF性能は業界でもトップクラスであり、素早く動く被写体をしっかりと捉えて撮影することが出来ます。
また、チルト液晶を搭載していることでレンズとの光軸ズレが起こらず、構図を取りやすいという特徴もあります。

撮影した写真の色味を変更したい場合は自分で色編集を行う必要があるため、自分で色味を作るという作業も楽しむことが出来ます。

ただし、手振れ補正機構を搭載していなかったりショットガンマイクとの相性が悪いという点から、動画撮影にはあまり向いていないカメラだと言えるでしょう。

X-S10

X-S10を購入するべき人は

  • 本機種を購入できる予算がある
  • 動画も写真も同じくらい撮影したい
  • 手軽に雰囲気のある写真・動画を撮影したい
  • 手持ちで動画を撮影したい

このような方にオススメのカメラだと思います。

個人的には、特にこだわりがなければこのカメラを購入するのが一番オススメです。

11万円で購入できるカメラとしては機能が豊富で、唯一本体に手振れ補正機構を搭載しており、フィルムシミュレーションでエモい色味の写真や動画を手軽に撮影することが出来ます。

また、フジの場合は上位機種でもAPS-Cサイズのセンサーを採用しているため、撮れる画は同世代のハイエンドモデルと全く同じです。

実際に僕が使用していた時も本当に気に入っていて、写真撮影にハマるきっかけとなったカメラでもあるので、興味があるならぜひ一度購入してみて欲しいカメラです。

作例

最後に作例をいくつか掲載しておきます。
a6400とX-S10のみになりますが、参考にしてみてください。

a6400

X-S10

やっぱりフジの色味って良いですよね

良いなと思った方はぜひ検討してみてください



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